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活動報告

  • 2011.08.16
  • 関の考え方
  • 原子力発電の論点整理「第六回 他の発電方法(1)太陽光発電」

  • ※このシリーズは、読者の皆様が、自ら原子力発電の使用についての方針を考察して頂くべく、情報の提供を目的として作成しております。どうぞご利用下さい。

    <原子力発電以外の発電方法>

    Ⅰ.太陽光発電

    今、再生可能エネルギーに注目が集まっている。東日本大震災における原子力発電所の災害が後押しをした形だ。

    今回は、注目されている太陽光発電について述べることとする。

    (1)メリットとデメリット

    ①メリット

    ・自国のみで調達可能
    ・半永久的に運営可能
    ・二酸化炭素を発生させず
    ・電力需要の多い、昼間に発電

    ②デメリット

    ・単位面積当たりで発電量が少ない(広大な面積が必要)
    ・夜間発電できず(雨天・曇天日には発電量減少)
    ・設備コストが高額
    ・発電コスト高額(49円/kwh) ※他の発電方法の3~5倍)

    ※総合資源エネルギー調査会 新エネルギー部会報告書(2009年8月)

    電力は、家庭にも産業にも安定して供給をするべきものであり、天候に影響を受けたり、またコストが高い点、広域スペースを必要とする点から、基幹発電方法とするには難がある。

    (2)各国の太陽光発電実績

    2009年末では世界全体で2,038万kwの導入量がある。
    高順位から以下の通り。日本は第3位。




























    ①ドイツ 48%
    ②スペイン 17%
    ③日本 13%
    ④アメリカ 8%
    ⑤イタリア 6%
    ⑥韓国 2%

    ※出典:IEA資料

    (3)日本の太陽光発電導入の推移

    1999年 20.9万kw
    2000年 33.0万kw
    2001年 45.3万kw
    2002年 63.7万kw
    2003年 86.0万kw
    2004年 113.2万kw
    2005年 142.2万kw
    2006年 170.9万kw
    2007年 191.9万kw
    2008年 214.4万kw
    2009年 262.7万kw
    ※出典:IEA資料

    2009年には、上記のように262.7万KWと、飛躍手に発電出力が増加している。また同年11月に余剰電力の買取が制度化されるなど、法整備が進んでいる。

    ※平成23年8月中に、「再生可能エネルギー特別措置法」が新規採決される見込。

    (4)CO2削減効果

    現段階で、電力会社10社で太陽光発電方法により、14万KW(30拠点)の発電を2020年までに可能化させる目標を掲げている。

    これにより、CO2の排出削減は、7万トン/年の効果が見込まれる。

    以上のように、太陽光発電はメリット、デメリットともに有し、占有率のアップには運用方法も含めて、十分な議論が必要である。

    ※次回も原子力発電以外の発電方法を掲載予定。  続く

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